こんばんわ、さくれです。
昨夜は2時に映画を観終えたのに、寝たのは5時でした。なんかおかしい。
先輩に勧められてから、ずっと観たいと思っていたのが
なんと!!
amazonPRIMEにありました!
うえーい٩( 'ω' )و
休日の朝にコーヒーと毛布を用意して、ぬくぬくしながら観たいオシャレ恋愛映画。
her/世界でひとつの彼女 (原題:Her)
<評価:4.3>
ストーリー ★
演出 ★★★
音楽 ★★★
スパイク・ジョーンズ監督・脚本(『かいじゅうたちのいるところ』など)による2013年のアメリカ合衆国のSF恋愛映画。
コンピュータのオペレーティングシステム(人格を持つ最新の人工知能型OS)に恋をする男を描いた物語だ。
2013年10月にニューヨーク映画祭でプレミア上映され、同年12月18日にアメリカ合衆国で劇場公開された(引用:wikipedia)
個人的に、かなり好き。
3回、泣きました。
一言で表すと、人間とOS(パソコンのオペレーションシステム)との恋愛映画です。
つまり、androidやアイホンのsiriと恋愛するということ。
OSとの恋愛は、そもそも、その感情が恋愛なのかどうかも分からない。
恋した相手が幼馴染であっても、プログラミングによるOSであっても、恋することは透明で、輝いて、そして儚いと思いました。
恋って、地下鉄を駆け抜けるような無邪気さだったなって。
*
映像演出としては、まるで星新一の描く世界のお話を、とてもおしゃれにすっきりと映像化されていました。
演出の対比がわかりやすく、嫌味がないのが好印象。
数ある対比演出の中で、光の色味の使い分けが好きでした。
黄色やオレンジがかった光で、希望や充実感を。
白い光やモノクロに近い色調の背景で、憂鬱さやだるけを。
▲多分このシーンのロケ地はLAじゃない気がする……アメリカのアールデコ系の超高層ビルというよりも、アジアっぽいぼってりしたビル群?
例えば、
過去の回想シーンでオレンジ色のフィルターがかけられたような荒い画素の映像、デート帰りに夕日に照らされてい満足そうな表情をしている主人公。
また、デートの日の夜の描写を鳥瞰で眼下に広がるビル群をの夜景を差し入れたり。
一方で、
前半、主人公の沈んでいる気持ちや様子を白っぽく無機質な通勤景色で表現し、後半、彼女との行き違ったまま過ごしている夜、部屋の外から煌々と差し込む光が白い蛍光色を使用していたりと。特に、電話のシーンは顕著にそうでした。
浜辺のシーンでオレンジ色の演出の意味に気付き、涙がでました。
個人的には、ラストの寄り添うシーンもベタでわかりやすい暗示だけれども、嫌味がなくよかった。
朝日が昇り、白んだ空に、暖かな黄みがかった光が二人を包んでいく様子は、「ああ、ね。まあ、そうね。」となるのですが、主題の邪魔をせず「ああ、ね」と納得させる自然さがすごく素敵だと思いました。
私が「光の演出」が好きっていうのもあるけど、ね٩( 'ω' )و
(光の演出なら「リリィシュシュ」や「彼女と博士のセオリー」がおすすめ)
*
OSとの恋愛物語に関しては、近い未来に手が届いてしまいそうな物語。
限りなく現実に近いファンタジー。
まるで一緒に笑って泣いて、恋している錯覚なんて、今の世の中いくらでもできるよな。って私は思っています。
特に現代のアニメ文化や古来からある擬人化の文化に慣れている私たちの中には、その疑似恋愛の環境に十分慣れ親しんで、生活している人はすでに社会に一定数います。
あとは人工知能の技術が追いつくだけ。
私にとってはSFというよりもファンタジー要素が強かった。
▲現代の枠を超えない生活感。人工知能のOSが開発されているにもかかわらず、まだデスクトップ型PCをつかっているリアリティ。
▲未来感の演出として、ゲームをしているシーン。現実とバーチャルの間があいまいな体験型RPG(ピクミンっぽい?)なんですけど、それが、この映画の暗喩をしているように思えるとこが好き。(それに、なにより無駄にCGがすごいんですよ!)
ストーリーの本質の一つとして、OSという抽象性高いものを恋愛対象とすることで、主人公からの視点のみの表現になり、
恋愛、信頼関係
といった、ふわりとした不明瞭な感情が明瞭に浮き出されていたことが非常に面白かったです。
その引き出し方にすごく感動しました。
「この感情はなに?」というOSの問いに彼女と彼が導き出した答えは「偽りのない恋愛感情」であったけれど、
誰もが一度は踏み込む特定の人に対して哲学的な「この感情はなに?」
「私は、この人のことを好きなのか」
「なぜ好きなの?」
「そもそも好きって?」
「好きでいるって?」
という問いを導き出せるように設計されていたんじゃないのかな、と思いました。OSという抽象的な存在であるからこそ、自身へ質問を反芻させることを意図しているんじゃないかなって。
そこまで考えて、
泣きました。
一緒に見ている人からすると、
「え?」というところで泣くらしいんですけど(泣かせどころでも、しっかり泣く)
なんていうか、ストーリーを深堀りして、自分の一部こつんとぶつかると、それがスイッチになるみたいで、涙がでます。
こつんがたくさんある映画が私の好きな映画なんじゃないかなと。
今、書いていて思いました。
*
書き忘れていたけど、音楽も非常に情緒的でぐっとつかんできます。
写真のかわりに音楽を贈るシーンで泣きました(3回目)
2015年という、まだ技術に夢見る時代に見れてよかったと思う映画でした。
her/世界でひとつの彼女 (原題:Her)
<評価:4.3>
青春 ★★
サスペンス
ファンタジー ★★★
恋愛 ★★★
一言:前の奥さん、美人すぎやろ!そんな幼馴染いたら惚れるわ!
恋なんて社会に許容されている狂気だと、とある女性が言っていました。
読んでくださってありがとうございます。